どうも、ひでです
五反田から東急池上線に乗って、10駅くらい行ったところに久が原という駅があります。わざわざ行ったところで住宅地しかないような場所なんですが、そこに「昭和のくらし博物館」という施設があるという情報を得たので、行ってみることにします。これはいかにも僕の好きそうな匂いがプンプンします。
久が原駅を降りるとのっけからこんな建物が目に飛びこんできました。「久が原駅前マート」とあります。かつてはスーパーか何かだったのでしょうが、今となってはシャッターが閉じられています。これはいやがうえにも昭和ムードが高まってきます。
さらに行くとこんなトキワ荘ちっくなアパートが。色褪せてひび割れた壁が、築年数の長さを物語っています。玄関を入って共用の廊下がある物件は現代ではなかなかみられません。普段から他の住人と顔を合わせることで密なつながりができたりするんでしょうか。めぞん一刻みたいな世界ですね。
さらに、こんな旧車をお持ちのお宅も! 2代目トヨペット・クラウン(1962〜)じゃないですか。何でしょう、この街全体が昭和のくらし博物館とかいうわけじゃないですよね? と、こんな事ばかりしているといつまでたっても目的地に着かないので、いいかげん行くことにします。
駅から歩くこと10分ほど、こちらに見えるお宅が昭和のくらし博物館です! 戦後の1951年に建てられたそう。木造2階建ての味のある建物。なんというか、いかにも日本の中流家庭の住まいといった感じです。実際は上流家庭だったのかもしれませんが。家もさることながら、そこに続くアプローチと門も素敵です。
玄関に入ったところ。やはり家の前の小道→門→玄関という3段階がいいです。たまに玄関の目の前がすぐ車道という家を見かけますが、落ち着かなそうと思ってしまいます。
入ってすぐの洋間。こちらは応接室だったようです。板張りの床の間にテーブルと椅子が置かれていて、コンパクトながら落ち着きそうな空間。このような、和風の家の中に一室だけ洋間を取り入れた和洋折衷の家を文化住宅と呼ぶそうです。文化住宅…なんていい響きなんでしょ。
階段を上って2階へ。こんな急な階段も今の家ではなかなかありませんね。
2階の和室。家具、調度品の一つ一つに温もりを感じられます。
お庭の木が見えます。
レトロ扇風機。家にマッチしてますね。
こちらはラジオ。テレビがまだ普及する前の頃の暮らしでは、ラジオも貴重な情報源だったことでしょう。
名建築と言われるものだけでなく、このような一般庶民の暮らしていた家を保存してくれるのも嬉しいことですね。僕の今住んでいる家も、あと200年くらいしたら文化財として保護してもらえるんでしょうか。